南アフリカサニトラ5速ミッション物語

サニー好きなら、だれもが一度は聞いたことがある、今もサニトラの生産が続く南アフリカの話。しかも5速ミッシ ョンだという話し。しかし、殆ど噂のような話が多く、自分たちでどうしても確かめたくなり、少し調べて見ました。 調査の結果、南アフリカではサニトラは今でも「1400 Bakkie」という名前で生産されており、A14、オーバー トップ5速ミッションが搭載されていることが判明しました。「ミッションは60系なのだろか?日本のサニトラにボル トオンで付かないのだろうか?」と仲間内で熱くなり、「2基ほど輸入してみよう」という話になりました。私は貿易 の仕事が多いので、このようなことは苦にならず、行動は早かったです。しかし、返事をもらうのに苦労しました。 問い合わせに対して、殆ど返事がなかったのです。 この時は、はっきりとした情報が入らず、同じことを試みようとする他の方々もこれで 苦労しているのだろうと思いました。

新品、リビルトは高そうなので、最初は中古品を手に入れようとしました。そこで、南アフリカの自動車中古部品業者を 調べ、1400 Bakkieの5速ミッションが欲しい事、またこのミッションの情報が欲しいことをメールに書き、数十件の 中古部品業者に送りました。しかし殆ど返事が来ません。返事が来た数少ない業者(親切な)とのメールのやり取りの 結果、返事が来ない理由が分かりました。どうも返事が来ない理由は、ものが無いからのようです。1400 Bakkieの 人気は高く、中古部品があっても直ぐに売れてしまうようです。中古部品業者もパーツ取りとして1400 Bakkieを解体 することは殆どないようです。みんな修理して乗り続けるようです。また、日本ではどう見ても廃車となるほどの事 故車でも、修理して販売するリビルトカーのビジネスが確立している国なので、中古5速ミッションの流通量はかなり 少ないようで、この時見つかったのは1基だけ、しかも高かったです。しかも、ミッションに関する情報もそれ程得ら れませんでした。

どうしても、もう少し情報がほしかったのですが、ネット上で探しても1400 Bakkieミッションの情報はなかなか見つ かりません。悩みに悩みましたが、大胆にも南アフリカ日産に問い合わせてしまいました。すると、何と親切にも返 事をくれたのです。感激でした。ここで新たな事実が判明しました。1400 Bakkieには、年式により日本と同じように 4速が存在するのです。南アフリカの1400 Bakkieには、STDとChampという2モデルが存在します。Champは87年まで、 STDは90年まで4速だったのです。4速ミッションの型式は日本と同じ、F4W56Aです。5速ミッションの型式はFS5W60B です。型式最後の文字が日本のLやA(北米もAのようです)でなくBです。何が違うんだろう?60ミッションはボルトオンでは サニトラに付かないので、4速と5速のBakkieではミッションマウント/メンバーが違うんだろうと思いました。しかし 最後のBの文字は何を意味するのだろう?出来ればボルトオンで付いて欲しいと考える身としてはついつい自分の都合 の良いほうに考えてしまいます。もしかしたら、このBにより、Bakkie5速は日本の60ミッションと違い、ミッション側 のマウントが付く位置がサニトラと同じなのだろうか?考えれば考えるほど、良い方向に考えてしまい、真実はいつま でたってもわかりません。そこであつかましいついでに、もう一度南アフリカ日産に聞きました、「4速のBakkieと5速 のBakkieでは、ミッションマウント/メンバーが違うの?」と。するとインフォデスクの女性からの返事は「われわれの テクニシャンによると、ミッションマウントは同じはず。」との返事だった。「同じはず」というのがいかにも怪しい が、これを信じるとすると、Bakkie5速ミッションはサニトラにボルトオンのはずです。売り上げにも全くつながらない にも関わらず、親切に対応して下さったインフォデスクに対して、「はずじゃ困る」と問い詰める気にはなりません でした。とり合えず現物さえ手に入れれば確実に分かるし、ボルトオンじゃなくても、何とか付くだろうということで、 再度ミッションの供給主を探すことにしました。

南アフリカ日産に直接新品を注文することも考えましたが、天下の日産がそんな並行輸入のようなことを許すとは思えま せん。また、南アフリカ日産のホームページでは、全くの新品エンジン/ミッションよりリビルト品を推奨しています。 その方が価格もずいぶん安いと…。「そうだ、リビルトミッションを探そう」と思いました。南アフリカのホームペー ジを見てみると、ミッション&デフを専門にリビルトする業者が多く見られるようです。専門のリビルト業者ならミッ ションでごはんを食べているわけで、きっとベースとなる中古ミッションの供給元もきっと持っているはず、と思った のです。そこで今度はリビルト業者に数件当たってみました。そのうち一件からとうとうミッションを2基購入すること になったのです。

運送業者に早速集荷を依頼しました。が、なかなか荷物がでません。どうも注文してから、 作業(リビルト)を始めたようです。出荷まで時間が掛かりましたが、何とか無事に出荷されました。今回は2基だけ なので、航空便で送りました。空港から自宅まで送ってもらっても良かったのですが、記念なので、友人と2人で空港 までサニトラで取りに行きました。

さて、とり合えず開梱して中身を見ました。日本のリビルト品のイメージならきれいになったアルミハウジングを想像 するのですが、黒くペイントされていました。南アフリカなので、熱くて焦げているわけではありません。使用前にオイ ルを注入する旨の、英語のステッカーなど、異国の香りがします。予測(希望通り)にボルトオンで付くのだろうか?とり あえず、サニトラからミッションを下ろして比べてみることにしました。今日は2人で作業なので、早いです。あっとゆ う間に下りました。さあ、隣同士に並べて比べてみました。「おおーっ!!」 「マウントの位置がやっぱり違う!!」 と、言うわけで、やっぱり「同じはず」は、「同じ」ではありませんでした。外側は普通の60ミッションと変わらない ようです。FS5W60BのBは何を意味するのでしょうか?手元の資料によると、ギア比はFS5W60Aとほぼ同じくらいですが、 若干違うようです。南アフリカサニトラ5速ミッションのギア比は下記をご参照下さい。60ミッションはそのままサニト ラには載らないので、ミッションマウントの加工も考えましたが、ちょっと面倒だったので、ピッ○ロードさんの56→60 変換強化マウント付ミッションメンバーを購入しました(今回ミッションを載せたのは友人のサニトラなので友人が)。 このミッションマウントを使えばボルトオンです。バックスイッチがボディーに当たるので、ミッションマウントに 付属しているメクラボルトを使いましたが、将来的にはボディを加工して、バックスイッチが付くようにする予定です。

実は同じ業者にまたミッションをお願いしているのですが、今のところ、「国中探したけど、リビルトするベースが見つからない」 と言われています。

今回南アフリカから輸入したリビルト5速ミッ
ションです。
変換メンバーを使えばボルトオンです。



南アフリカサニトラ5速ミッションギア比
1速 3.513
2速 2.17
3速 1.38
4速 1.00
5速 0.82
後退 3.76




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